4. 下地処理
仕上がりは下地処理で決まる。
どの箇所にも共通だが、傷均し(150番)→ 脱脂 → マスキング → パテ埋め→ 粗削り(320番)→ マスキング除去 → 仕上げ研磨(600番)が基本。仕上げ研磨は指で触って確認しながら少しづつやるのが秘訣。あせりは禁物。
サンドペーパーに水をつけて研磨するので、耐水マスキングテープを使う。カモ井の建築用「スーパーサスケ」を使った。
ただし、ボディー用のパテは吸水性があるらしいので、これで埋めた部分の仕上げ研磨には水を使わない。
仕上げ研磨はかならずマスキングテープを剥し、適当な大きさに切ったサンドペーパーを2つ折りか4つ折りにし、指で挟んで行うとうまくいく(パッドを使って研磨すると、塗装してはじめてわかる程度の微妙な段差ができることがある)。
4-1 リムのガリ傷の補修
ホイールリムの丸面取りをうまく復元できれば見栄えがぐっと良くなる。
4-1-1 シリコンオフで脱脂。何かを塗る前にはこれを忘れてはならない。
4-1-2 ホイールリムのガリ傷がある部分に粘着テープでダムを作り、ここにアルミパテを充填する。
アルミパテは主剤と硬化剤の比率を守り、これでもかというほどよく混ぜること。
ネットの DIY サイトではヘラで薄く平らに均すなど書いてあることが多いが、敢えてケチらず1~2mm盛り上げるのがコツ。あとで痩せを手直しするより削るほうがマシ。
4-1-3 パテが乾いたらリム外周と垂直面が直角になるよう研磨するが、この方法は多くのサイトで紹介されているので割愛。
リム外周は平らなプラスチックプレートに両面テープでサンドペーパーを貼りつけると削りやすくなる。320番 → 600番と細かくしていく。
4-1-4 リム丸面取りの成形。プロの定石を知らないので粘土でリム断面の型をとり、研磨治具を自作した。
補修部分をトップにもってきて研磨開始。目詰まりしたら頻繁にサンドペーパーを交換。
下向き45度の方向に力を入れて気長に。
サンドペーパーを貼る前の自作研磨治具
4-2 浅い傷や線状傷など軽度な傷の補修
4-2-1 シリコンオフで脱脂。
4-2-2 傷をパテで埋め、じゅうぶん乾燥させる。
浅い線状傷には乾燥時間が短いボディー補修用薄付けパテを使用(アルミパテは地金が出ていないところに使用してもあまり意味がないはず)。
4-2-3 パテで埋めた部分が周りと面一(ツライチ)になるまで、指で触って確認しながら少しづつサンドペーパーで削る。
ボディー用パテは水を付けて研磨しないこと。パテが膨潤して削りすぎてしまう。
4-3 洗浄
4-3-1 パテの削りカスなどを洗い流す。タイヤとホイールの隙間に入り込んだ削りカスも歯ブラシで掻き出しておくこと。
4-3-2 丸一日自然乾燥